学力が向上する『学び合い』のポイント

授業づくり

誰も示さなかった学力が向上する『学び合い』のガイドライン

 一斉授業で伸ばしきれない子どもたちの学力を学び合いの導入で克服していこうと!呼びかけをつづけています。今回は、

「学び合いってよさそうなんだけれど…」

「1時間の授業でどのくらいの時間『学び合い』をすればいいの?」

と、よく耳にする『学び合い』の量的な質問に答えていきたいと思います。

『学び合い』の学習効果を数値化

 学習量で学び合い効果を見て行きます。基本前提として、

学び合いは2倍の効果

として計算します。

 2人の子どもが全力で学習するからです。遊ぶロスがないということです。

【学び合い時間】×2 を学習の数値として授業の学習量を見積もっていくことにします。

 一斉授業では、子どもたちが常時授業に参加できないと実質学習時間は半分以下になっている感があります。

 授業を妨げないまでも、静かに授業以外のことを考えている子が半数以上存在してしまいます。(サイレントプレイヤー=静かに遊んでいる子…)

 学び合い活動は1:1で関わることで、逃げ場のない学び状態を必然的に生み出します。通常の授業で半分集中していないと仮定するなら、0.5の学び。ところがお互い真剣に学び合えば1になる。

通常学習では 0.5(Aさんの学習量)+0.5(Bさんの学習量)=1.0(パッシブな1)

学び合いでは 1.0(Aさんの学習量)+1.0(Bさんの学習量)=2.0(アクティブな2)

アクティブな2:パッシブな1の差は大きい

 アクティブな2は学習内容の習熟活動のため定着度の効果もパッシブな1を数字以上と想定できます。また、2人同時に「1」を確保できることもメリットです。

『学び合い』の時間配分は?

 冒頭の「1時間の授業でどのくらいの時間『学び合い』をすればいいの?」にお答えしていきます。【学び合い時間】×2 を使ってざっくりとした時間配分がわかります。

「10分の学び合い」で充実の「45分授業」に化ける!

 学び合いを10分ほど入れることで、子どもたちは45分集中したレベルに達することができると予想されます。

 一斉授業でのサイレントプレイのロスを50%と想定すると約20分。

 これに学び合い活動時間×2を加えた時間が子どもたちの実質学習時間と想定できると思います。

ベーシック授業時間20分+学び合い活動時間×2=子どもの実質学習時間

この数値を単純計算すると、10分の『学び合い』で、

20+10×2=40

 とほぼ45分レベルの学習活動を行ったことが想定されます。

15分間の『学び合い』なら、

20+15×2=50

と45分の授業ですが、50分の授業に相当する学習ができたと想定することができます。

 「学び合い活動時間×2」ガイドラインに沿って学び合い時間を取り入れれば、45分をフローする「授業の黒字」が達成できるのでは?と予想します。

 とはいえ、この数式は目安にするための個人的な仮説にすぎませんので、機会があれば数値的に検証されればと思っています。(検証してみませんか?)

まとめ

まとめ

ベーシック授業時間20分+学び合い活動時間×2=子どもの実質学習時間

で子どもが実質どれだけの学習活動を行ったか想定することができる。

補足

【サイレントプレイヤー】SilentPlayer…授業中に静かに遊ぶ子

 授業中に教師の目をかいくぐって遊んでいる子。手遊びや落書きなど見える状態から、思考が給食やゲームのことに飛んでしまっている子。静かにしていると、勉強していなくてもスルーされることを子どもたちは学んでいくので、高学年ほど巧妙になる。(手紙回しなど他者を巻きこむ事態も…)

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